木は立ったまま眠っている

木よ。
お前はいつもそこにいる。
そうして、私をじっと見ている。

私はお前の前に立ち、いつもお前を感じていた。

太古の昔からお前はそこに存在し
そうやって私たちを見てきた。

笑っているのか。怒っているのか。
お前は何も言わない。

そうして、お前の思いは
自然の中に呑み込まれる。

生命の木よ

もっと、怒っていいのだ。お前は。

なのにお前は静かにそこに立ち
私たちを無言で許してくれる。

神のような木よ。

いつか私はお前と一体になるだろう。

死というものをとおして。



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