石垣りんという名前に聞き覚えはあるでしょうか?
そう、学校の教科書で彼女の詩
「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」
を読んだことがある人も多いのではないでしょうか。
彼女は、高等小学校を出てすぐに、銀行の事務員として
働き、家族を女で一つで支えながら詩を書いていました。
生涯独身。
50歳で銀行を退職し、わずかな退職金と貯金で
東雪谷に1DKのマンションを購入し
ひとり暮らしを始めました。
女が一人で家族を養うために
銀行という男性社会で退職まで
勤めるのがどんなに大変なことか。
自分一人を養うことすら大変な私にとって
彼女の苦労は相当なものだったろうと
推察します。
その彼女の東雪谷での一人暮らしの
日々をつづったエッセイ集。
本当に身につまされることが多すぎて。
評論などというごたいそうなことはできないけど
この彼女のエッセイの一部でも紹介できたらと
思います。
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